高千穂の夜神楽~神様のおわします夜へのご案内~

日時:2011年12月3日~4日
場所:宮崎県西臼杵郡高千穂町 跡取川活性化センター

R0011616.JPG高千穂町お神楽を見に行ってきました。11月~2月の間高千穂町では週末ごとにいろいろな地区で夜神楽が行われていますが、私は二上神社の氏子さんたちが行っている二上神楽に参加してきました。
高千穂の夜神楽は年に一度里ごとに氏神様を神楽宿と呼ばれる家に招き、神様と共に楽しむ神事。その年の収穫に感謝し翌年の五穀豊穣を願って、夜を徹して神楽を舞い続けます。また、国の指定重要無形民俗文化財に指定されています。
二上神楽では6つの部落が順番に夜神楽のお世話を担当されているそうです。昔は民家を神楽宿としていましたが、現在は神楽を舞うことができる場所をもつ民家が少なくなったということで公民館や集会所が主に神楽宿となっています。

今回参加した二上夜神楽の概要は下記の通りです。

12/3(土)
15:00~ 二上神社 本殿にて新嘗祭
16:00~ 道行き(みちゆき) 二上神社から神楽宿に向かう。今回は神楽宿の跡取川活性化センターまで距離があるため自動車で移動
舞入(まいこみ) 氏神様を神楽宿にお連れする
18:00~ 二上夜神楽 始まり
12/4(日)
9:00  二上夜神楽 終了
*上記は大体の時間です。当日の状況によって頻繁に時間の変更がありますので目安としてお考えください。

二上神社夜神楽
1番 彦舞 ひこまい
2番 太殿 たいどの
3番 神降 かみおろし
4番 鎮守 ちんじゅ
5番 杉登 すぎのぼり
6番 地固 ぢかため
7番 幣神添 ひかんぜ
8番 太刀神添 たちかんぜ
9番 岩潜 いわくぐり
10番 武智 ぶち
11番 沖逢 おきへ
12番 八つ鉢 やつばち
13番 地割 ぢわり
14番 御柴 おんしば
15番 袖花 そでばな
16番 五穀 ごこく
17番 七貴人 しちきじん
18番 御神体 ごしんたい
19番 本花 ほんばな
20番 弓正護 ゆみしょうご
21番 住吉 すみよし
22番 山森 やまもり
23番 大神 だいじん
24番 伊勢神楽 いせかぐら
25番 柴引 しばひき
26番 手力雄 たちからお
27番 鈿女 うずめ
28番 戸取 ととり
29番 舞開 まいひらき
30番 日の前 ひのまえ
31番 注連口 しめぐち
32番 繰下し くりおろし
33番 雲下し くもおろし

省略されたり、順序がいれかわったりすることもありますが基本は上記の33番となります。前半は神事らしい神聖な踊りで、12番ぐらいからコミカルで大衆的な雰囲気になり(お餅がまかれたり、奉仕者が客席に入ってきて観客にちょっかいをかけたりします)、また後半に神事に戻っていくという流れで進みます。

R0011614.JPG

(左)神楽の前の食事風景

 

 

(下)1番「彦舞」ひこまい
猿田彦命が天孫降臨のおのころ島に見立てた一斗桝に乗って四方割りを行う

R0011620.JPG R0011625.JPG

 

舞手のことを奉仕者(ほしゃどん)と呼ぶ。彼らが着ている麻の衣を「舞衣(まいぎぬ)」という。奉納された年と奉納者名が書いてある。高千穂の神楽のなかでも麻の舞衣を使うところは珍しい

R0011632.JPG

 

 

神楽を舞う場所である「神庭(こうにわ)」には四方にサカキと葉竹が立てられ、「注連(しめ)」が引かれる。神庭は2間四方(約12.96㎡)。33番が終わるまでは女性の立ち入りは禁止。(舞手が観客を神庭へ連れてくる場合は例外)
天井には収穫への感謝をこめてイネや小豆、トウモロコシなど農作物が捧げられる。
神庭の注連縄に飾られている切り絵は「彫物(えりもの)」といい、文字や干支、鳥居などが刻まれている。これも氏子のみなさんが制作される

R0011635.JPG

 

(右)ご神前
神楽に使う面が置いてある。神官さんはそのまま面の出し入れするが奉仕者が行う場合は口にサカキの葉を一枚はさむ

R0011641.JPG R0011651.JPG(左上)奉仕者は舞うだけでなく太鼓も笛も演奏する。演奏する順番などはなく、適当に交代している。演奏するときは烏帽子を必ず着用
(右上)あたまにかぶっているカツラのようなものは「どっさり」という。素材は麻で、さまざまなタイプのものがある

R0011666.JPG R0011676.JPG R0011677.JPG


(左上)おふるまい その1
いのししと野菜の汁物。かなりワイルドな感じでいのししのお肉が入っていた。
(右上)おふるまい その2
おにぎり・いなりずし・巻きずし・煮物類。大きなお盆にたくさん盛って振る舞われる。取り皿がないことを知っていた私はパックを持参。蓋付きならとっておいて夜中に食べることも可能

 
R0011692.JPG  

 

22番「山森」やまもり
獅子が登場。このあと客席をまわり、頭を噛んでくれる。これで来年一年も健康

 

 


(下)お神楽のクライマックス
「天の岩戸開き神話」 

resize1542.jpg

resize1543.jpg

resize1544.jpg resize1545.jpg

resize1546.jpg
resize1547.jpg resize1549.jpg

resize1551.jpg resize1553.jpgresize1556.jpg

 

32番「繰下し」くりおろし
観客と舞手が綱を引きあう。
綱には縁起物の、神楽で使った日の丸の扇子や干し鰯などがくくりつけられている

 

 

resize1786.jpg 

 

 

 

 

resize1787.jpg 

 

 

33番「雲下し」くもおろし
雲をおろし、紙吹雪が舞う。これで夜神楽33番のフィナーレとなる。このあとは「彫物」や舞手が使っていた「鬼神の杖」、綱にくくりつけてあったものを縁起物としていただくことができる。氏子さんも一夜氏子(一般の観客)さんもお目当てのものを自分で選んで 

resize1789.jpg resize1790.jpg 

 
神楽の間は食べる・飲む・寝るは自由です。私は翌日の運転のことを考慮し、夜中1時ごろ宿(ホテル)に帰り早朝5時に神楽宿に戻りましたがこのように出入りも自由です。混んでいて座る席がないときは神楽宿の外で火に当たりながら(かっぽ酒を温めるため火が起こしてあります)待てばよいし、こうしなければならないということはなく自由に楽しむことができます。

夜神楽の関係者をみていて実感するのは、お面というのは人間の顔を写したものだということです。お面は顔のパーツの特徴をとらえ、その特徴を誇張して作られているものだと思っていたのですが...もちろん全員ではありませんがご神前のお面と同じ顔の方がいらっしゃるのです!高千穂のひとたちというのは神代から続く特別な民族ではないのだろうか、なんて思ったりもして...
夜神楽の鑑賞を通じて感じることもひとによって大きく違います。ただもう夢中になってしまったというひと、外国志向だったけれど自分の中の日本人のDNAに目覚めたというひと。あの、夜から朝までの途切れることのないお囃子のなか、あなたはなにを思うのでしょうか。是非体験してほしい日本文化のひとつです。

<神楽を鑑賞するにあたって>
だれでも一夜限りの氏子として神楽に参加することができます。
・一人当たり焼酎2升~か現金3千円~を「御神前」として神楽宿の受付に渡します。(高千穂町の酒屋さんで神楽に行く旨を伝えると焼酎を神楽仕様に包装してくれます)
・かっぽ酒やお食事(おにぎりや煮物など)をだしてくださる地区もありますが、おふるまいがないつもりでお弁当やおやつ、お茶などを用意していくのをお勧めします。またお皿、箸、ウエットティッシュ、ビニール袋はあると便利です。
・神楽宿の入り口は開けっ放しですので、夜はかなり冷えます。カイロ・ひざかけ・毛布・寝袋など準備していきましょう。
・お手洗いが仮設トイレの神楽宿もあります。ポケットティッシュは必須です。
・神楽宿でも場所があれば寝ることは可能ですがお子さんやお年寄りがいる場合には宿をとっておくと安心です。早めに予約をしておきましょう。
今回は「ホテル高千穂」に泊まりました。きれいにお掃除がしてあり気持ちよく過ごせました。門限がありますので夜神楽に参加していることをお伝えしておきましょう。(その場合は門限がなしになります)
ホテル高千穂
高千穂観光案内所

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://kod.saikaido.com/cms/mt-tb.cgi/49

コメントする

九州沖縄よかとこ市場

エリア INDEX

INDEX

九州沖縄よかとこプロジェクト
Powered by 西海道新聞

アーカイブ

この記事について

このページは、西海道九州沖縄ディレクトリ広報部事務局が2011年12月13日 13:54に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「清和高原の宿」です。

次の記事は「于波チェロリサイタル 鑑賞記」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。